先日、ライフサポートなにわのスタッフルームの引っ越しを行いました。 私は勤めて17年になるのですが、その中で最高のスタッフルームになったのでは、と思っております(僕は今回の引っ越しは全くノータッチです、現場の方々が進めてくださいました)。 場所って大事だな、と思います。その場所があるからできる話があって、生まれるアイデアがあって、ということがきっとあるだろうなと思います
まったく別件で、先日ひまわりを植えたのですが、ことごとく鳥さん達に新芽を食べられてしまったようです
鳥もおなかがすくので仕方ないとは思いつつ、夏にはみんなでひまわりを見たいので、別の場所で芽を育てて大きくなったら花壇にうつそうと思います
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なにわの里の花壇、葉桜の候
ライフサポートなにわの桜もすっかり葉桜になり、暮らしやすい気候になってきました 妻の母がアジサイの苗をくださったので、さっそく植えてみました。花に詳しいスタッフによるとアジサイは植えた場所の土によって花の色が変わるそうです。どんな色の花を咲かせてくれるのでしょうか
マリーゴールドは2020年にホームセンターで種を買って、そこからはこちらが種を植えなくても力強く芽を出してくれています。もしそんなことができるのなら、数年後、数十年後もオレンジの花をここで咲かせてほしい、そんなふうに思います
新年度が始まりました
4月、新年度が始まりました。ライフサポートなにわの食堂裏の桜もきれいに咲いてくれています 僕は2005年の6月に入職したので、はじめてこの桜を見たのが2006年の春でした。今年で17回目の春を迎えています。 春は別れと出会いの季節と言います。やっぱり寂しい気持ちもどこかにあるのですが、僕自身は退職されたスタッフの方からたくさん助けて頂いて、すばらしい思い出があって、それを胸にお互いまた歩いていることが「かけがえのないこと」なのではないか、と思います。 そんなことを退職された方に、お礼を添えてお手紙でお送りするようにしています。中にはお返事をくださる方もいて、それでまた元気を頂けています
弱さを見せ合うことで
3月も下旬に入り、桜の花が少しずつ開いてきましたもうすぐ4月、新しい年度が始まります。 ひとつ、うれしいことがありました。来年度の事業計画に「多様な働き方」「男性スタッフの育児休業・育児短時間勤務の推奨」という文言があったことです。 別に自分が認められたとか、そういうことではないと思うのですが、素直に嬉しく思いました。何かを強く訴えるということではなく、自分が自分らしくそこにいることで、少しずつ自分も周りも変わっていく、そんな実感があります。 大切なのは「弱さを伝え合う」ことなのではないかと感じます。「伝え合う」といっても「押し付け合う」ということではなくて、ちらっと「こんなのもあるよ」という感じで見てもらう、そんなことを続けていくことで、弱いとされている人・助けられる側とされている人たちがその人らしくあり、その人らしく活躍できる場に少しずつ変わっていくのではないかと思います。 そんなペースでやっている今の仕事は、前よりも周りの方々が協力してくださるように思いますし、それに自分自身が気づけていることが何よりの変化だと感じています。 「弱くて本当に大丈夫か?」と思うかもしれないし、自分もそんなふうに思うことはあったのですが(今もあるのかもしれないし)、でも弱さを見せ合いながら、ただそこにいることで安心感が生まれ、その安心感からきっと新しい力が生み出されるように思います。
ご家族/後見人の方々からの応援
育児休業から復帰して、施設に久々に行ってみると、なにやら見慣れない青い物体が・・・。なんと自販機があるではないですか!! これは「なにわの里と歩む会」という利用者さんのご家族や後見人の方々が中心となってなにわの里を応援してくださっている団体からのご厚意で設置されたものですなんと、社員証をかざせば月に決まった数を無料で頂けるそうです
これから暑くなってきますから、スタッフにとって何よりの応援になります
私小池は最近体重が気になってきたこともあり、記念すべき1本目は「伊右衛門 特茶」を頂きました。 こんなふうに支えて頂けることに、感謝の思いです。本当にありがとうございます
おかえりなさい、が嬉しかったです
3月8日に育児休業から戻ってまいりました。赤ちゃん以外の家族全員がコロナに感染するという なかなかハードな1カ月だったのですが、学校がお休みになって家族全員でいられる貴重な時間だったなと振り返って思います。なんだかおとぎ話のような1カ月でした 初日はやはり緊張・・・だったのですが、みんな笑顔で「おかえりなさい」と迎えて下さって、それが本当に嬉しかったです
その言葉を素直に受け取り、素直に嬉しく思えるようになった自分にも気づくことができました。 またこれから利用者さんのご様子、施設の取り組み、お花のことなどをお届けしていきたいと思っております
なにわの里には、桜だけでなく梅の花もあります。3月の青空と梅の花、とてもきれいでした
(小池)
支援者にとって大切なテーマ
先日、実践事例発表会の撮影を行いました2月末からYouTube期間限定配信を行う予定です。後日、そのご案内もさせて頂きます
「担当する子どもA君に知能検査(WISC-Ⅳ)の結果を伝えることで、本人の自己肯定感を高める」という主旨の支援でした。終了後、発表をしてくれたきっずサポートなにわのスタッフTさんが話を聞かせてくれました。 支援の内容をご本人と共有する、というのはとても大切な視点だと思います。ただ、伝え方や受け止め方によっては、本人が落ち込んでしまったり、自分の苦手なことに焦点が当たるようになってしまったりということが考えられます。今回のケースにおいても苦手よりも得意なことに関係する情報を強調し、苦手分野は誰しもあるということを伝える、という配慮を行ったうえで検査結果を伝えた、ということでした。 「そもそもなぜ検査結果を伝えようと思ったのだろう?」とTさんに聞いてみました。「まず大きかったのはご家族も賛同してくださったこと、そして何よりA君に自分のいいところ・得意なところを知って自信を持ってもらいたい、また苦手なところも自分でわかっていれば暮らしやすさが上がるのではないか、そう思ったからです」とスタッフTさんは教えてくれました。 ネタバレになるのでこれ以上はやめますが(笑)、知能検査はやはり専門性の高いものになると思います。それをどうご本人の人生に役立つものに変換していくか、というのはとても難しいテーマだと思います。知能検査に限らず、「支援内容を利用者さんご本人といかに共有するのか」というのは支援者にとって目をそらせない大切なテーマです。そのテーマに向き合った、すばらしい支援だと感じました。皆さまにもご覧頂きたい発表です。(小池)
大切にしたい専門性のかたち
1月14日(金)、ZOOMで公開講座を行いました篁一誠先生と角田みすゞさんに「コロナ禍における自閉症の方の理解」というテーマでお話し頂き、27名の方が参加して下さいました。篁先生、角田さん、ご参加頂いた皆さま、穏やかな時間を共有してくださって本当にありがとうございました。 篁先生が「いわゆる問題行動と呼ばれるもの、それはその方の意図が汲み取れていないからそういう捉え方になるのだと思います。何をしようとしているのか、意図は何なのか、そこを見るための行動観察がとても大切なのだと思います」というお話をして下さいました。 ちょうどこのzoom研修の受付をしているときのことだったのですが、自分宛に電話がかかってきました。自分はいくつかのことを同時に行うのが本当に苦手で、「今この受付以外のことをしてしまうとしんどくなってしまう、この研修の司会進行が優先だ」という考えが頭に浮かびました。電話の相手の方には大変申し訳なかったのですが、今は出られませんと電話をとった方に伝えて頂きました。 この行動もパッと見は「zoomの受付をしながら電話を出ることくらい『普通は』できるのに、困った人だ」というふうに捉えられることもあると思うのです。でも、自分のペースを守る必要があって、それにそった判断ができたという点ではなんというか自信がつきました。 僕はこんなふうに「こんな意図で、そんなふうにしました」ということを表現できますが、自閉症の方の中にはそれが難しい方がおられます。その方をゆっくりと見守りながら「こうなんじゃないか」「あれをしたいんじゃないか」と意図を共有しようとする姿勢を持ち、少しでもその方の思いに近づけること、それが『自分が大切にしたい専門性』なのだと感じます。 どこまで行っても自己満足になってしまうのかもしれませんが、大切にしたい専門性について考え、自分の生き方にもそれを反映させていくことができるこの仕事に出会えたことに改めて感謝の気持ちを持った一日でした
(小池)
実践事例集の役割
なにわの里では数年に一度、実践事例集を作成しています自分たちが行った支援を文章にして、それを集めて一冊の本にして、外部の方に読んで頂きたいという気持ちで書いております
私は最後の文章校正というような役割でここ数回は携わってきたのですが、今回作業をしながら、事例集の持つ意義を考えることがありました。 ネタバレになるので詳しくは書けないのですが(笑)、先輩スタッフが一人の利用者さんの困りごとに本当に丁寧に寄り添い地道な支援を続けた事例を読んで、「目に見えない、形に現わせられない大切なものを、相手の心にあたたかく届けられる手段」として事例集は大きな役割を果たしてくれていることを感じました。 自分らしい成長のためには、ほどよいペースで自分がいいと思ったインプットとアウトプットを行っていくことが大切だと思います。支援現場のインプットと言えば、パッと「本を読んだり、研修を受けたり、見学に行ったり」といったことが思い浮かびます。そして、アウトプットはなにより現場での実践だと思います。 しかし、ただただ現場での実践だけで自分を振り返れるかと問われると、自分自身「うーむ、できていなかったかも…」と思うのです。ここで大切なのは「どんな実践をしたか」というアウトプットだけではなく、「その支援を通して何を感じ、何を学び、これから何を大切にしていきたいのか」という面でのアウトプットなのだと感じます。そして、自身を振り返るアウトプットとしても、この事例集が大きな役割を果たしてくれているのだと感じました。 よく人形とかでも昔からあるものには魂が宿るみたいなことを言いますが、こういった取り組みや制度も長く続けていけば、何か仲間のようなそんな関係になってくるように思います。これからも事例集さんに助けてもらいながら、その人らしいアウトプットを続けていければと思っています
土台の大切さ
先日ある利用者さんから「小池さん」と声をかけられました。泣いておられて、「どうしたの?」と尋ねると「もうしんどいわ」と仰っていました。その方のプライバシーにかかわることになるので詳細は書けないのですが、その方の「○○したいねん」という訴えに対して「そうなんやな」と聞いていると、ふっと表情が変わり泣くのをやめて「もういいわ」と去っていかれました。 あれ何か変なことを言ってしまったのだろうか…と考えたのですが、思い当たるところもなく、家に帰った後も考えていました。 障害のある方の支援分野だけで活用されるものではないのですが、「応用行動分析」とか「行動理論」といった心理学の考え方があります。誰か先生について専門的に学んだわけではないのですが、外部の研修に参加したり本を読んだりして学んだことがありました。 「行動には”機能”がある」という考え方をして、例えば利用者Aさんの壁をドンドンと叩く行為に対して、スタッフが「危ないからやめよう」と止めに入るといったことが続いていたとします。ここで「もしかするとAさんはスタッフの注意を引くために、そういった行動をしているのではないか」といったふうに考え、壁を叩く行為には反応しないようにする、そして「他者の注意を引くための好ましい行動」をAさんに教えていく、といった支援を行っていく・・・といった感じです。 自分自身の中に深くこの考え方が沁み付いている…とまではいかないのですが、どこかに「この行動は注意を引こうとしているのではないか」といった気持ちがあったのだと思います。泣いていた利用者さんにそれを見透かされた、ということなのではないか、と感じました。 いろいろな理論や手法も、「目の前の方を人として尊重し、自分のできる限りで向き合う」という土台がなければ、その人らしい生活を支えることには役立たないのだろうな、と思います。書くのは安しですが、少しずつでも実践していこうと思います。
いつもお世話になっているディーラーさんにて
先日、いつもお世話になっているディーラーさん、日産藤井寺インター店様に車の修理に伺ったときのこと。担当してくださっているHさんは、小池が入る前からなにわの里を担当して下さっています。「頼りっきり」を辞書でひいたら、「Hさんとなにわの里の関係のこと」と書いてあるんではと思うくらい、よくして下さっています。 私事であれなのですが、2月に3人目の子どもが生まれる予定で、そのことをHさんに話すと、「この前、テレビで『石田さんちの大家族』を見てね・・・」と話してくださいました。『石田さんち大家族シリーズ』は長寿番組で、カメラマンやディレクターさんもずっと同じ方が担当しているそうです。“石田家の末っ子の奥様に子どもが生まれた”という回だったそうで、末っ子より先にカメラマンがボロ泣きしていた(笑)という話を教えてくださいました。 Hさん、子どもが大好きだそうで、「子どもはいいですよ、みんなが明るくなれますしね」と話してくださいました。それを聞いて、なんか自分は難しく考えすぎていたのだなと思いました。二人目誕生からおよそ10年、何か自分に意味があるのでは、意味を持たせないといけないのでは、みたいに思っていたところがありました。でも、そんなに難しく考えることなくて(まあ結果として何か意味があったらそれはそれでいいと思うのですが)、無事生まれてその子らしく育ってくれたらそれだけでいいんだとHさんの言葉で思うことができました。 この仕事を始めて16年、法人内だけでなく、他の事業所の方、また福祉関係だけでなくいろいろな業者様とお会いします。一度きりのお付き合いになることもないわけではないですが、長くお付き合いさせて頂いている方が多く、人間味あふれるお人柄から学ぶ機会がたくさんあります。「この人と仕事がしたいな」とまわりから思ってもらえるような、そんな人に自分もなれたらいいなと思います。(小池)
利用者さん、ご家族からのメッセージ
なにわの里には、「なにわの里と歩む会」という利用者さんのご家族が中心となって法人を応援してくださっている会があります。 先日、その歩む会から全スタッフ(パートの方も含む)に、「このコロナ禍の中、本当にご苦労様です」のメッセージとともに慰労金を頂きました。 役員の方(利用者さんのお母さんです)は、スタッフ一人一人に心を込めたメッセージをくださいました。そして、最後に「息子が書いたんです」と気持ちのこもった色紙をくださいました。 色紙を受けとったスタッフの「一番大変なのは利用者さんやそのご家族なのに、僕たちのことを気遣ってくださって本当にありがとうございます」という言葉もすごいメッセージだと思いながら、たくさんの元気を頂きました。 人手が足りない、お金が足りない、時間が足りない・・・というしんどい状況を変えていくのは、こういった「想いを伝え合う」ことによって生まれるエネルギーなんではないかと真面目に思っています。(小池)