🌺役割の大切さ🌺

 コロナ禍に入ってから、毎週土曜日は朝食時に配膳係をしてきました。「〇〇さんの分、お願いします」とお声がかかれば、それを配膳カートから出す、という役割なのですが、それを行いながら、利用者さんたちの様子を撮影させていただき、ご家族にLINEでお送りするというのが、自分の中のひとつの大きな役割になっていました。  この2月から配膳係をしなくてよくなったため、動画撮影だけを昼に行っているのですが、どこか寂しいというか(笑)、現場での役割がなくなってしまったようなそんな気持ちになることがあります。  同じくコロナ禍に入ってから、ご実家への帰宅ができなくなり、利用者さんもまたご家族も寂しい期間が続いています。「特にお変わりなく元気に過ごされていますよ」と担当スタッフが伝えると、少し寂しそうな顔をするお母さんもおられる、と現場の人から聞いたことがあります。  少しだけ気持ちがわかるように思います。コロナ前までは2週間に一度の頻度で帰宅される方が多かったのですが、お母さんたちは「2週間に一度、お母さんに戻る」というリズムで生活されていたのではないかと思うのです。帰宅時は大変なこともあると思うのですが、その大変なこともひとつのかけがえのない時間として、ご家族にとっては大切なものになっていたのだろうと感じます。  その役割がなくなってしまい、利用者さんも変わりなく…となってしまうと、少し寂しいような、そんな気持ちになることもあるだろうな。。。と思います。僕たちにできることは、できる限りで利用者さんの生活を支え、それをご家族にお伝えするしかないとは思うのですが、ご家族の寂しい気持ちに少しでも添えるような職員であれたら、と思います。

📻ただ生きていることを応援できる福祉士に📻

 毎週土曜日は車で出勤しているのですが、車内でラジオを聴いています。最近は「みんなでひきこもりラジオ」という番組をよく聴きます(アプリの聞き逃し配信で)。  月に一度の番組なのですが、2月配信の最後の方にある学生さんからのお便りで、社会福祉士の国家試験のことが話にあがっていました。「合格の自信はないけど、福祉に関わる仕事がしたい」というメッセージの後に「ただ生きていることを応援できるような福祉士になりたい」という言葉がありました。  僕自身、15歳から19歳まで4年くらい家にひきこもっていた経験があります。「だからひきこもりの方の気持ちがわかる」ということを言いたいのでは全くなくて、やはりそれは人それぞれで事情があり、決して同じではない、わからないという思いです。自分がひきこもっていた時のことを思い出すと将来への漠然とした不安はありながらも、どこか体と心を休めているようなそんなゆったりとした時間だったなと感じます。  このラジオのMCの方は送られてくるお便りに対して、「がんばりましょう」といったことは仰らないように思います。番組の最後には「また来月、生きてみんなで会いましょう」ということをやさしく話されます。    学校でも仕事場でも、どうしても「できるようになること」を求められ、自分でも自分にそれを求めるようになり、「できないこと」を否定し何とかそれを埋めることに一生懸命になってしまいます。でも、その視点だけ自分を見続けた時に、自分はへとへとに疲れてしまいましたし、それは周りの人も同じ目線で見る事にもつながると思います。  忙しい日々の中で気持ちも体も疲れてしまうことは多々ありますが、「ただ生きている」ということに「よくやっているよ」と自分自身を労うような、そんなまなざしを持ちたいなとラジオを聴きながら感じました。

🌹「今の自分たちでいい」を分け合う🌹

 毎週土曜日は、入所施設での勤務です。利用者さんのご様子を動画撮影して、ご家族にラインでお送りするのが、この2年半続けていることです📷いつもの食事風景を見て、「変わらない様子に安心しました」というお返事を頂けることがあります。僕たちは、そんなご家族からの穏やかな言葉に励まされています。  コロナ禍の施設では、利用者さんもスタッフも「やりたいことができない」「前に進みたいけど進めない」と感じることが多くあると思います。それは施設に限った話ではないですが、ひとたび感染者が出ればクラスターにつながる入所施設は、制限しなければならないことが一際多い環境だと感じます。  だからこそ、「何気ない日常を『維持』できていること」が大切なのだと思います。それを確かめ合い、分かち合い、前に向かって自分たちのペースで歩くエネルギーにしていけたら、と思います。ご家族からのメッセージはそのことを思い出す『おまじない』のようなものだな、とふと思いました。いつも本当にありがとうございます🌷 (写真は、動画を送るのに使っているパソコン・カメラです)

〔ホットの季節〕

 ライフサポートなにわの敷地内にある自販機に、ホッと落ち着く赤い文字が。今週からぐっと冷え込んできましたが、あったかい缶コーヒーの季節になってきました☕SUNT◎RYのB◎SSがきっと現場スタッフの疲れを癒してくれると思います。  花壇を見ると、来春にきれいな花を咲かそうと新しい芽を出してくれています。ちょっと早すぎるかもしれないのですが(笑)、きれいな花を楽しみに待とうと思います🌼

🎁「ありがとう」の受け取り役🎁

 なにわの里では社内報というものを3か月に一度作成しています。今回で言うと「秋と言えば」というテーマでアンケートを募り、「秋と言えばサバの味噌煮だ!」「段々畑に彼岸花が咲く景色が好きです」といったコメントに写真を添えて載せています。    また、一人のスタッフのいいところや「ありがとう」を言いたいことを集めて載せるコーナーもあります。自分はその「一人のスタッフ」を、「ありがとうの受け取り役」だと思っています。  人からの誉め言葉や「ありがとう」を、うまく受け取れないときもあるのではないか、と思うのです(自分にはあったもので…)。気を遣わせてしまった自分はなんてダメなやつ、くらいに思ってしまったこともあります。でも、その「ありがとう」を素直に受け取れた時、「ありがとう」の渡し手も嬉しくなったり、元気づけられたりするのではないか、と思います。そして、それを見ている周りの人も、なんだかほっこりできる・・・この社内報もそんな場になれば、と思って作成を続けています。  ちょうど今日、今号の「ありがとうの受け取り役」になってくれたスタッフと社内報の話をしました。そのことで自分もまた元気を頂きました🌹

〔関係の中にあるもの〕

 広報誌「なにわたいむず」の最後のページに、スタッフにインタビューをするコーナーを設けています📰昨日、インタビューを実施したのですが、そのスタッフに「この仕事をなにわの里で始めて、嬉しかったのはどんなことですか?」とお聞きしたところ、「支援の事について話ができる仲間がいること。自分を出していいんだと思えるし、話を聞いてもらえることがとても嬉しいです」という答えが返ってきました。  ここ数年、「安全・安心」「心理的安全」という言葉がよく使われます。私もとても大切な概念だと感じます。そして、それらは「関係の中にあるもの」なのだろうな、と感じています。  インタビューを受けてくれたスタッフと同僚スタッフそれぞれとの関係の中に、優しくふわっと光るようなものがあり、それがきっと心理的安全と呼べるものなのだろうなと思います。それは永続的に固定化されるようなものではなく、ふっと消えるときもあれば、また見える時もある。逆に固定化しようとすれば、たちまちに消えてしまうようなものなのだろうと思います。  インタビューを受けてくれたスタッフが、自分を出していいんだ、その関係がありがたいと教えてくれたことが自分にとってとても嬉しい事でした。スタッフのインタビュー、奥深いなと改めて思いました。

👕利用者Yさん作イラスト入りTシャツ👚

 少し肌寒いくらいの気候になってきました🍁そんな寒さに負けるな!ということではないのですが(笑)、なにわの里で利用者さんが書いたイラスト入りのTシャツを作成しました。  シャツの裏面になにわの里を応援してくださっている方々(団体、企業)のお名前が書かれています。応援をしてくださっている方々との一体感を生み出したい、というのが今回の企画の趣旨となっています🌼  Yさんはとても絵がお上手で、自動車やバスなどの乗り物がとくにお好きでお上手です。Yさんの絵を真ん中にして、自分たちスタッフや応援してくださっている方々がつながっている、そんなことを感じられる機会になればと思っています。

🌼今日から下半期🌷

 早いもので今日から10月、年度下半期の始まりです。かなり涼しくなって、過ごしやすい気候になってきました🌺  先日、上司からスタッフみんな宛に「上半期、コロナの事も含め大変なことがたくさんあったけど、『できていること』を見て行こう!」というメールがありました✉ほんまやな、ついつい「できていないこと」や「足りないこと」に目を向けて自分を責めてしまうけど、「大変な中、ご苦労さん」と自分を認め労わることが大切やな、と改めて思いました。  「自分へのまなざしが、他者へのまなざしになる」ということを教えて頂いたことがあります。自分の事をあかんなぁ、だめやなぁという目で見続けると、それはきっと周りの人を捉える目にもつながってくる、そう思います。まずは、自分に「ご苦労様」と言ってあげたいなと思います🌹

🌼実践事例集のご感想🌼

 実践事例集をお配りしておよそ10日。56ページの本ですので、読むのにも時間はかかると思うのですが、たくさんのご感想を頂いています。ご感想をくださった方々、また読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます🌹  先ほど、そのご感想をみんなで共有しました。日々の多忙の業務の中、原稿を作成するのは本当に大変だと思うのですが、自らの実践、また自分自身に向き合いながら文章を作り、それを読んでくださった方からご感想をいただける。そんな循環の中から、日々の忙しさの中でどうしても感じ取れない、深いところにあるものに触れることができたり、それに触れることで自分自身をまたひとつ大切に思えるようになったりするのではないか、と感じています。(小池)

🌼きっと役立っているはずだ🔨

 今日は利用者さんの居室の扉の修理をしました🔨引き戸の下に「戸車」という部品があるのですが、これが傷むことが多いです(扉がかなり古いもので、重量があるため)。  十数年前、体を壊してから支援現場の業務が難しくなり、その後事務局に異動をしました。今もいろいろな配慮をしていただいて、本当にありがたく思っています。でも、ふと「こんな自分は誰かの役に立っているんだろうか」と思ってしまうことがあります。  でも自分のことをそう考えるということは、自分以外の「役に立てなさそうな誰か」を探しているということになるんじゃないか、と踏みとどまるようにして思っています。役に立っていないなんてことはなくて、こんなふうに何かを修理したり、花壇の花を育てたり、自分なりに人の役に立てていることがある、そう思うようにしています。  そんなことを考えていたら、後輩スタッフからお花のことについて嬉しいメールが届きました。欠けているところのある自分でも、きっと誰かの役に立てることはある、そう思います。(小池)

📰なにわの里 実践事例集📰

 実践事例集ですが、7月にようやく発行ができることになりました🌻諸々の事情で予定より時期が遅くなってしまったこと、申し訳ございません。    2019年に発行したのが最後ですので、およそ3年ぶりになります。そのときにお手元に届いた方には、今回もご郵送をさせて頂きます。3年前はもらわなかったけど今回は欲しいなという方がおられましたら、①お名前・②ご住所・③ご連絡先を記載の上、以下のアドレスまでご連絡くださいませ。 koike.s@staging-samba.com  先輩であり上司である事務局長が、最初のあいさつ文で「原稿の校正や発行の手続きを担当した事務員の小池さん」と名前を載せて下さいました。事務のお仕事は、やはり裏方です。僕はそんな仕事が好きですが、「黒子をやってくれてありがとう」と言って頂けると、嬉しい気持ちは隠せません(笑)。そんなふうにご苦労様、ありがとうと伝え合うことで、よし今日も頑張ろうという気持ちが生まれることもあるのではないかと思います。(小池)

「日々、利用者さんに会えること」

なにわの里では「社内報」というものをやっています。 それぞれのスタッフの好きなもの、行きたい場所などを伝え合ったり、○○スタッフにこんなことをしてもらえてうれしかった、と『ありがとう』を伝えるようなそんな内容にしています。 今回のテーマは「最近あったちょっと嬉しかったこと、よかったこと」。 一人のベテランスタッフが「単純で申し訳ないですが…」と前置きしながら、「利用者さんに日々会えることがいい事です」と書いてくださっていました。これを見て、自然にこれが書けるのはすごいことやなと感じました。 現場にいた頃、「利用者さんに会いたくない」と思った日もありました。支援がうまくいかない時、「自分ばっかりが頑張っている」と思うような時、利用者さんに顔をあわせるのがしんどい日もありました。 このベテランスタッフさんにも、きっとそんな日はあったのではないかと思うのです。そして、今ここで、「利用者さんに日々会えることがいい事です」と自然と言える、自分もそんな価値を持てるようになりたいと思いました。 豊富な知識や高い技術で支援プログラムを考えられることも大切なことだと思います。そして、その知識や技術の土台に、しなやかであたたかい価値がある、そんな場をつくっていけたらと思っています。長い道のりになるだろうけど、きっとできることはあるはずだ、と思っております。(小池)