先日ある利用者さんから「小池さん」と声をかけられました。泣いておられて、「どうしたの?」と尋ねると「もうしんどいわ」と仰っていました。その方のプライバシーにかかわることになるので詳細は書けないのですが、その方の「○○したいねん」という訴えに対して「そうなんやな」と聞いていると、ふっと表情が変わり泣くのをやめて「もういいわ」と去っていかれました。 あれ何か変なことを言ってしまったのだろうか…と考えたのですが、思い当たるところもなく、家に帰った後も考えていました。 障害のある方の支援分野だけで活用されるものではないのですが、「応用行動分析」とか「行動理論」といった心理学の考え方があります。誰か先生について専門的に学んだわけではないのですが、外部の研修に参加したり本を読んだりして学んだことがありました。 「行動には”機能”がある」という考え方をして、例えば利用者Aさんの壁をドンドンと叩く行為に対して、スタッフが「危ないからやめよう」と止めに入るといったことが続いていたとします。ここで「もしかするとAさんはスタッフの注意を引くために、そういった行動をしているのではないか」といったふうに考え、壁を叩く行為には反応しないようにする、そして「他者の注意を引くための好ましい行動」をAさんに教えていく、といった支援を行っていく・・・といった感じです。 自分自身の中に深くこの考え方が沁み付いている…とまではいかないのですが、どこかに「この行動は注意を引こうとしているのではないか」といった気持ちがあったのだと思います。泣いていた利用者さんにそれを見透かされた、ということなのではないか、と感じました。 いろいろな理論や手法も、「目の前の方を人として尊重し、自分のできる限りで向き合う」という土台がなければ、その人らしい生活を支えることには役立たないのだろうな、と思います。書くのは安しですが、少しずつでも実践していこうと思います。
Monthly Archives: December 2021
いつもお世話になっているディーラーさんにて🚙
先日、いつもお世話になっているディーラーさん、日産藤井寺インター店様に車の修理に伺ったときのこと。担当してくださっているHさんは、小池が入る前からなにわの里を担当して下さっています。「頼りっきり」を辞書でひいたら、「Hさんとなにわの里の関係のこと」と書いてあるんではと思うくらい、よくして下さっています。 私事であれなのですが、2月に3人目の子どもが生まれる予定で、そのことをHさんに話すと、「この前、テレビで『石田さんちの大家族』を見てね・・・」と話してくださいました。『石田さんち大家族シリーズ』は長寿番組で、カメラマンやディレクターさんもずっと同じ方が担当しているそうです。“石田家の末っ子の奥様に子どもが生まれた”という回だったそうで、末っ子より先にカメラマンがボロ泣きしていた(笑)という話を教えてくださいました。 Hさん、子どもが大好きだそうで、「子どもはいいですよ、みんなが明るくなれますしね」と話してくださいました。それを聞いて、なんか自分は難しく考えすぎていたのだなと思いました。二人目誕生からおよそ10年、何か自分に意味があるのでは、意味を持たせないといけないのでは、みたいに思っていたところがありました。でも、そんなに難しく考えることなくて(まあ結果として何か意味があったらそれはそれでいいと思うのですが)、無事生まれてその子らしく育ってくれたらそれだけでいいんだとHさんの言葉で思うことができました。 この仕事を始めて16年、法人内だけでなく、他の事業所の方、また福祉関係だけでなくいろいろな業者様とお会いします。一度きりのお付き合いになることもないわけではないですが、長くお付き合いさせて頂いている方が多く、人間味あふれるお人柄から学ぶ機会がたくさんあります。「この人と仕事がしたいな」とまわりから思ってもらえるような、そんな人に自分もなれたらいいなと思います。(小池)
🎊創立記念食🎊
12月1日は、ライフサポートなにわの創立記念日でした🌼 毎年記念食として、豪華なお昼ご飯を利用者さん、そしてスタッフも(笑)美味しくいただいております! (今年も栄養士さん、そして厨房スタッフさん、本当にありがとうございました!!) 今年のメニューは↓↓で本当に盛沢山でした☺ 「楽しみがある」というのは、本当に大切なことだと感じます。 日々が安定している、穏やかであるということも大切だとは思います。現場にいた頃は、何よりそれが大切だというふうに思っていました。 でも、いくら穏やかで安定した日々であっても「あれ楽しかったなぁ!」「またあそこに行きたいな!」という楽しさや嬉しい思い出がない、それが少ない人生って、それでいいんだろうか、と思うことが多くなりました。 利用者さんの人生を支援者が「いい」とか「悪い」とか決めつけるものでは決してないと思うのですが、利用者さんがお亡くなりになった時「○○さんは楽しい思い出を胸に天国に行けたんだろうか」「自分を責めてはいけないけど、もっとできることがあったんじゃないだろうか」と考えることがあります。 毎年の記念食、利用者さんはみんな本当に楽しみにしてくださっているようです🌼大切なイベントとして守っていきたいと思います✊